【子育てから学ぶ】子供には寛容で大人には厳しい!「出来なくて当たり前」という考えの大切さ
うーん…後輩にお願いした資料があがってきたんだけど、文章がイマイチ過ぎてイライラしちゃった。内容はともかく、文章ぐらいちゃんと書けるはずなのになんでだろう。
その「文章ぐらいちゃんと書けるはず」というのは自分の経験に基づく隠れた前提があるね。否定はしないけど、その前提はその後輩にもあてはまるのかな?
今回は子育てから「出来なくて当たり前」という考え方について考えていくよ。
- 子供にはすごく寛容で大人にはかなり厳しい現実
- 子供に対して寛容な理由
- 大人に対して厳しい理由
- 一層のこと、大人に対して子供と同じ考え方をしてみよう
- 「出来なくて当たり前」という考え方の注意点
- 「出来て当たり前」と思ってしまう根本
- 「寛容」に関する名言
- まとめ:【子育てから学ぶ】子供には寛容で大人には厳しい!「出来なくて当たり前」という考えの大切さ
子供にはすごく寛容で大人にはかなり厳しい現実
実際、子育てをしていてすごく感じるのが、子供の失敗にはすごく寛容になれるということです。
例えば、1,2歳児がトイレに間に合わず漏らしちゃった…という時、「あらあら、間に合わなかったのね。次はもうちょっと早く行こうね」と言ってあげる。
めっちゃ優しい!
一方、会社の同僚や家族の大人に対しては、「なんで出来ないんだよ!」といつも怒りが込み上げてきます。
当たり前と思うかもしれないが、よく考えると厳しい気がする…。
なんでだろうか。
子供に対して寛容な理由
以下の前提があるからだと思います。
前提:子供は最初は出来なくて当たり前
確かに。普通、最初から何でも出来る子供はいない。
これは、「出来ない」という前提を持っているからこそ、怒りを感じず、「そうだよね」で済ませられます。平和だ。
大人に対して厳しい理由
一方、大人に対しては以下の前提があるからだと思います。
前提:大人は出来て当たり前
これまでいろいろと経験して来ているのだから、子供とは違うだろうという考えがあるのは事実です。
でも、よく考えると、大人になるまでの経験は人それぞれ。
実際、これまでパソコンをあまり使ってこなかった人がシステム開発の会社に入社した時、驚くほど知識が無かったりします。
「Excelの使い方がわからないのですが…」なんてこともあります。
冒頭の「文章ぐらいちゃんと書けるはず」という例だと、「大人なんだからちゃんとした文章ぐらい書けるでしょ」という思いがあるのですが、実際、学生の時に「ちゃんとした文章」を書く機会ってあまり無かった人が多いと思います。
もちろん人それぞれでちゃんとした文章を書ける人もいますが、少なくとも私は学校で「ちゃんとした文章」を教えてもらった記憶は無いし、そんなテストを受けた記憶も無いです。
この状態で、果たして大人になったら自然と書けるようになるのだろうか?
少なくとも私は、社会人になってから目上の人やお客さまにメールを書く中で文章力を意識的に鍛えてきました。
「機会が無い(少ない)=最初はできない」ということですね。
一層のこと、大人に対して子供と同じ考え方をしてみよう
と言うことは、大人に対し子供と同じ考え方をすれば、イライラしなくて済むのではないか、という考え方です。
考え方の手順としては、
1.まず、感情的に「なんで出来ないんだよ」と思う
この「なんで出来ないんだよ」という感情は否定しなくて良いと思います。
これを否定すると、そう思った自分を否定することになるからです。
感情は反射的且つ自然に湧き上がるもので、ある種、仕方がないと思った方が幸せです。
もちろん、この湧き上がる感情は変えていくことが出来ますが、それには訓練が必要なので、まずは否定せず受け入れましょう。
2.この感情を口や態度に出さない
思ってもいいけど、相手には伝えないようにします。
伝える必要があるのであれば良いのですが、怒っても結果が変わらないのであれば伝える必要ないですよね。
3.心の中で「あまり経験してこなかったのかな。苦手なのかな。」と思う
実際にこれまで経験してこなかったのかはわかりませんが、そう思いましょう。
納得出来ないかもしれませんが、知ったところで「出来ない」という事実は変わらないのであまり意味ないですよね。
逆に、知ってしまうことで相手を責めるきっかけを作ってしまうかもしれません。そしてイライラする…不要だと思います。
4.「Why(なぜ)」ではなく「How(どうするか)」を相手と話す
目的は相手と喧嘩することではなく、より良い成果を出すことのはず。
目的を意識してどうしたら良くなるかを話し合いましょう。
感情的に相手を責めると、イライラするし、相手も気分が悪くなりマイナスが多いです。
これで良い成果が出せるのであれば良いのですが、なかなか難しいと思います。
前述の手順で自分の考え方を変えることで、自分のイライラが減り、相手と良好な仲になり、良い仕事が出来るようになります。
「出来なくて当たり前」という考え方の注意点
「出来なくて当たり前」という考え方にも注意点があります。
1.「自分の方が優れている」「相手が劣っている」と思うようになってしまう
この考え方をしていると、いつの間にか「自分の方が優れている」「相手が劣っている」という考えに達します。
すると、相手を見下した発言になったり態度に出たりします。
しかし、これまでの経験の差なだけかもしれませんし、他の分野では自分が劣っているかもしれません。
それに、せっかく相手と良好な仲になる方法を身につけたのに、このようなことをすると相手を不快にして良い仕事が出来なくなります。
とは言え、反射的に思ってしまうのが人間でもあるため、思っても出さないように心がけましょう。
2.相手のことがどうでも良くなってしまう
相手が出来ないことに対して寛容になるため、これを繰り返していくと相手が出来ないことに対し何も思わなくなり、次第に相手に興味が持てなくなってきます。(自分の中で相手を無意識に切り捨ててしまう)
切り捨てるのではなく、出来ない相手を受け入れるということを意識しましょう。
出来ないのが悪いのではなく、個人差(個性)と思いましょう。
特に、教育では相手を受け入れるのが大変重要です。気をつけましょう。
「出来て当たり前」と思ってしまう根本
大人に対し「出来て当たり前」と思ってしまうのは、自分を基準としているせいです。
「自分=当たり前、自分と違う相手=おかしい」という自分を中心とした考えから来ています。
この考えは、失敗を周りのせいにしてしまう典型です。
こうなると、本当に物事が上手くいかず、自己成長もしません。
ただ、最初は「出来て当たり前」と思ってしまうのを防ぐのは難しいです。
感情ですから。
そんな場合は、そう思った自分を認めて、そっとしておきましょう。
強く否定すると自分を苦しめるのでその必要は無いです。
思うことが悪いのではなく、表に出すことが悪いと思いましょう。
「寛容」に関する名言
「寛容」に関連する名言を調べてみました。
あなたを傷つけたいと思っている敵に出会ったら、それを忍耐や寛容を覚える機会だと考えましょう
~ダライ・ラマ14世~
ダライ・ラマとは、チベット仏教ゲルク派の最高位の法王のことです。
そして、その14代目の方の言葉です。
すごいポジティブシンキングですね!
そもそも、相手に悪意があろうがなかろうが自分には関係の無いことで、ただ自己啓発のチャンスと考える。
寛容を極めるとこのような境地に達するのでしょうかね。
他人の不誠実に寛容になりすぎないこと。軽く見られるだけです
~加藤諦三~
何でもかんでも寛容になるのではなく、不誠実には寛容になる必要が無いということですね。
出来ないという結果に対し、なぜ出来ないのかという理由が大切です。
苦手だったり、未熟だったりする場合は仕方が無いですが、サボっていたり、手を抜いていたなどの場合は、怒ってもいいと思います。
まぁ、私なら「あぁ…そういう人なんだ」と自分の中で切り捨てて関わらないようにしますね。
まとめ:【子育てから学ぶ】子供には寛容で大人には厳しい!「出来なくて当たり前」という考えの大切さ
- 子供は最初は出来なくて当たり前と思っているが、大人は出来て当たり前と思っている。
- これは、「子供は出来ない」「自分と同じ大人は出来る」という前提を持ってしまっているから。
- でも実際は、自分と同じ大人でもこれまでの経験が違うので差が出るのは当たり前。
- 子供と同じく、経験が少なく出来ない大人もいるということを意識しましょう。
- そうすれば、自分のイライラが減り、相手と良好な仲になり、良い仕事が出来るようになる。
- 注意点1:「自分の方が優れている/相手が劣っている」と思わない。(表に出さない)
- 注意点2:相手をどうでも良く思う(切り捨てる)のではなく、出来ない相手を受け入れることを意識する。
- 「出来て当たり前」という考えの根本は、「自分=当たり前、自分と違う相手=おかしい」という自分中心な考え方から来ている。
- そう思ってしまう場合は、そう思った自分を認めて、表に出さずそっとしておく。それで十分。問題なしです。